☆大きな将来を持つデ・シルヴェストリ
ロレンツォ・デ・シルヴェストリの精神的な強さの由来を探すのは簡単だ。「子供の頃から僕はジョカトーレになることを夢見てきた。だけど親父は僕がジョカトーレを目指すことに反対していた。親父が『お前はカルチョをするな』と言っていたことは今も覚えているし、親父は僕が水泳の道に進んでいくことを望んでいたんだ。でも僕はカルチョに夢中になっていた。汗まみれで家に帰ると親父はいつも僕を叱ってきていたから、隠れてカルチョをやっていたよ...」。
当時のことを思い出し、ロレンツォは微笑んだ。少年時代のロレンツォはボールを追い求めることを禁じられていた。しかし時間が経過し、父は降伏した。「時間が経つに連れて、親父は僕にカルチョを辞めさせることを諦めた。それで親父は僕が12歳になったときにロムレアに連れて行くことを決心したんだ。ロムレアは僕にとって最初のクラブだよ。その後は数年経ってからラツィオへ移って、若い世代のイタリア代表に選ばれた。僕は出発こそ遅かったけれど、その後は猛スピードで突っ走ってきたんだ(笑)。子供の頃にいろんな体験をしたお陰で今の僕の身体があるし、親父には感謝している」。(Calcio 2000)




☆ロレンツォ・デ・シルヴェストリ
「僕は2つの夢を持っている。まずその1つは僕と同世代の若手全員が夢見ているアズーリ入りだよ。それともう1つの夢は『悪いジョカトーレ像』を打ち壊すことだよ。人と話すことができなくて、高級な家に住んで、社会に無関心なジョカトーレのことさ。ロマーノにとってオリンピコでプレイすることは理想の極みだよ。フィオレンティーナ戦でカンピオナートデビューした時のことは今も覚えている。あのときは『もう、空を飛ぶこともできるんじゃないか』って思ったよ!オリンピコでゴールを決めるのが待ちきれないよ。もしオリンピコでゴールを決めることができたら、言葉では言い表せられない感情になるだろうね。でも実際にゴールを決めた時にどんな行動を取るのかは全く想像できないんだ。クルヴァの下へ走っていくかもしれないし、ゴールしたことを理解できないかもしれない。全然わからないね。とにかくすぐにゴールを決められることを望んでるよ。デルビーでゴールしたら?ウーン…クルヴァ・ノルドを乗り越えてラツィアーレにキスするよ(笑)。実を言うとラツィオに来る前に一時期だけローマが僕を追っていたんだ。でもローマは『どこにでもいる子供だ』と反応して、僕のことを却下した。結局ラツィオに加わることになったけれど、今の僕の姿を見たら、これで良かったんだと思うよ」(Calcio 2000)




☆ピエル・ルイジ・カシラギ
「ロレンツォは本物のスポーツマンだ。彼のような体格であれば他のスポーツでも優秀な選手となれるだろう。現代カルチョにおいて、体格はとても重要な割合を占める。でも彼の年齢であれほど見事な体格を持っているのは本当に凄いことだよ。彼はあの体格のお陰で高水準のプレイができていると言えるだろう。もちろん、体格だけではなく技術的にも戦術的にもかなりの才能を持っている。でも恐らく最も重要なのは彼の性格だろう。彼は成長し続けるために非常に真面目にトレーニングしている。また何があっても恐れることはなく、冷静で勇敢に挑戦していくという個性も持っている。この個性はとても重要な才能だ」(Calcio 2000)